アーカイブ :2018年05月 J熱の嵐

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先生に出会えて、幸せでした。

私の書道の師匠が亡くなりました。

このブログにも何度も書いてきた富山の大好きな先生です。

ここ数年はいつか来るだろうこの日に怯えていました。

この一年は入退院を繰り返していたので、覚悟を決めなくてはいけない日が近付いている事は分かっていたのですが、実際に来てしまったら、悲しくて、悲しくて、言葉を失いました。

訃報を聞いたのは出張先で、何とか仕事を終えて、富山に行く準備をして、翌日富山へ。

旦那が何十往復もして、私の富山遠征を支えて来たんだから、最後も車で送って行くよというので、新幹線ではなく、高速で富山入りしました。

糸魚川で洪水になって、何時間も通行止になったねとか、腐った墨が車内に充満して臭かったねとか、思い出話をしながら来ました。

でも、不思議なことに、ここまでは涙が一滴も出ませんでした。

いつも先生に錬成会で会って、じゃあ、また半年後の錬成会に来ますねって言ってお別れをしていたので、いつも近くにいたわけではないから、私が富山にさえ来ればまた会えるという感覚でずっといたからかな。

しかし、昨日のお通夜の会場。

先生の遺影を見て、先生の作品が展示されていて、先生の沢山の作品集のアルバムが置かれていて、それを一つ一つ見ていたら、声を上げて泣いている自分がいました。

そこからは今日の葬儀までエンドレスで涙が止まりません。

ご家族からは、食道がんでしたが、弟子が待っているからと最後まで復活するつもりで療養していたと聞きました。

弟子が支えになっていたと聞きました。

会場では、20枚くらいのお写真の映像が流されていましたが、祝賀会で私と一緒に写っている写真や、先生が大きな賞を受賞された時に私が一眼レフで撮った写真もありました。

私の中でも先生の存在は大きかったのですが、先生の中でも私の存在が大きかったんだなと感じました。


出会ったのは社会人1年目の10年前。

私が富山に住んでいた5年くらいは先生の自宅で毎週色んな話をしながら丁寧に教えてもらって、人間的に本当に尊敬できる人だと思いました。

書道も楽しくて仕方なかったけれど、私のしつこさに先生もどこまでも付き合い、基本は優しく、時にきびしく励ましてくれたから、神奈川に行っても、東京に行っても通信添削と遠征でここまでやってこれたと思います。

最近は書道が好きでやってるのか、先生に会いたいから、先生が喜んでくれる姿を見たいから頑張っているのかすらわからなくなってきていました。

いつも勉強している、研究している姿勢、何度もできるまで挑戦する諦めない精神、誰にでも親切で義理堅いところ、頭が良くて、真面目で人望が厚いところ、明るくお酒と肴を嗜む姿。そして、シャイで粋なイケメンで。

どれを取っても素敵な憧れの人でした。

そして、先生の人柄あってこそですが、お弟子さんもみんな面倒見の良い人たちで、ライバルっていう感じではなくて、お互いにいつも励まし合ってやってきたようなかけがえのない人たちでしてた。

この10年の思い出は尽きないです。

昨年、息子さんがALSで亡くなった際にも、先生は自分も闘病中でどう見ても具合が悪そうだったのに、気丈に振る舞い、お酒を飲んでいたそうです。心配をかけるのは格好が悪いという先生らしい行動だなと思いました。

入院中のお見舞いも、髭が生えている姿は見せたくないと言って、断固として会ってくれなかったし。なので、最後にお会いしたのは、去年の毎日展の提出報告だと言って押しかけたお見舞いでした。

去年の毎日展は錬成会は一度もできず、先生が病院の談話室を借りて、大きな紙と筆で添削して下さったんです。数年前も病院から抜け出して、錬成会に来てくれたり、命懸けで最後まで私の稽古に付き合ってくれました。

思い出せばキリがなく、色々ありますが、私は先生に沢山のものを残して頂いたなと思います。

まだまだ教えて欲しかったし、一緒に飲みたかった。また先生の個展も見たかったけれど、、、

まだ先生が居なくなったことが完全には受け止められていないけれど、、、

この先どういう形になるかわからないけれど、暫くお休みするかもしれないけれど、

書道は一生やれるのが良いところと言っていた先生の言葉通り、いつかまた必ずやります。

先生、私に書道という一生の宝物、私のアイデンティティをくれて、ありがとう。

先生のように立派な人にはなれないと思うけれど、先生の遺志は受け継いでいきますね。

私の雅号『清泉』も先生の本名から一文字頂いてつけて貰いました。ずっと大事にして使っていきます。

先生、天国でも安らかにとは敢えて言いません。天国でも精力的に活動して下さい。


先生、さようなら。

今回は半年間のさようならじゃないんだね、永遠なんだね。

そう思ったら、やっぱり涙が止まらないよ、先生。
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